関西財界のジャンヌ・ダルク
「千代乃がんばれ!」。アート引越センターを経営するアートコーポレーション(本社・大阪府大東市)の寺田千代乃社長(63)に対して、地元大阪で激励の声があがっている。
夫である寿男氏(64)は、女子高生に対するわいせつ行為で書類送検され、同社の会長を辞任したばかりの“時の人”。千代乃社長は長年、夫の女性問題に泣かされてきたことが有名だっただけに、同情の声は当然だが、それだけでない。激励にまでなるのは、千代乃社長の人柄ゆえのことだ。
関西財界は人手不足が深刻で、長年、財界団体の幹部選びに四苦八苦している。そんな中、「話題づくりのために」と説得された千代乃社長は、平成14年から2年間、女性としてはじめて関西経済同友会の代表幹事を務め、現在も関西経済連合会の副会長も引き受けている。
「わかりました、人寄せパンダになりましょう」と言ったとの伝説もあり、「関西財界を救うジャンヌ・ダルク」と呼ばれている。