夫婦で運営のヘッジファンドが資産減で離婚

 ロンドンに拠点を置くヘッジファンド「Ikos」の創業者夫婦が離婚し、内部分裂状態を起こしているのだという。

 Ikosは、1992年に設立されたロンドンでも最も古いヘッジファンドの一つ。夫のMartin Coward氏と、妻のElena Ambrosiadou氏で創業。以来二人三脚で運営し、運用資産は2009年の最初の時点で30億ドル(約2600億円)となっている。夫が数学の博士号を持ち、投資戦略を担当してきた。

 しかし、2009年に運用資産が20億ドルに減少して、夫婦仲がおかしくなったというのだ。
妻は夫の能力に見切りをつけたのだろうか、怨嗟の念がとんでもない出来事を引き起こす。夫が休暇を取って、会社で保有するプライベートジェットでバケーションに行っていたところ、妻は「夫がジェットを盗んだ」として警察に通報したのだ。

 ここまでくれば夫婦喧嘩どころでは済まない。妻は夫のチームの社員を解雇し、居場所を失った夫も会社を去り、新しいヘッジファンド会社を設立したのだという。

 2人はケンブリッジ大で知り合い、妻はBP、夫はゴールドマンサックスに入社。愛をはぐくみともに会社を設立するまでになった。設立時の資金はわずか10万ドルだったという。成功するには2人の信頼関係が大きかったのだろう。この苦境も協力して乗り切ってほしかったのだが…。

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