バリ島ウブド、360°の緑に包まれた学校が注目の的
このふたつの修飾語は、子供の育て方の理想だろう。そして、誰もが連想するのが自然と触れ合うライフスタイルだ。五感で自然の光や風を味わうことは、知識以前の人間性と感性を育んでくれる。
アメリカのCNNでも紹介されるなど、世界的な注目を集めている大自然のなかの学校が、インドネシアのバリ島にある。その名も「グリーンスクール」。場所は芸術の都ウブドに近い渓谷沿いで、熱帯雨林とアユン川に囲まれた10ヘクタールもの敷地を持つ。さらに特長的なのが、遠くからでも目を引くその校舎だ。
バリ建築の様式を生かし、竹と萱葺きでつくられた流線型の形状で、学校というより広大なヴィラのような印象。窓はなく、エアコンは設置すらされていない。自然の風と川のせせらぎを感じながらの勉強は快適で、左脳をリラックスさせ、右脳を心地よく刺激してくれる。トイレはコンポスト式、給食のほとんどが自家菜園のオーガニック野菜を使用、アユン川の渓流を生かした水力発電を導入するなど、そのエコロジーぶりは徹底している。
ゆとり教育とは、決して机上で計算する授業のコマ数だけではない。建築、環境、教育のレベルを含め、トータルで考えられるべきだろう。神々の島のエコ・エデュケーションは、まさにその理想形。プリミティブであるからこそ最先端の教育は、都会からの逃避ではなく、未来への投資といえる。
短期留学からでもトライアルの価値は大だ。
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