5億円が保証された人に、2億円の仕事をオファーしてどうする?

 働かなくても、5億円が保証されている人に、馴染みのない土地での2億円の仕事のオファーをされたとしたら、あなたは受けるだろうか?

 サッカー日本代表監督は、新生代表の初戦に間に合うことはなかったがアルベルト・ザッケローニ氏(57)に決定。しかし、決定までのプロセスで、原博実・技術委員長をはじめ協会幹部たちは、報道陣から激しく叩かれていた。

 交渉下手など様々なことが言われてきたが、そもそもお金の問題として無理があったのではないかと思われるのだ。原委員長は、解任されたばかりの前レアル・マドリード監督のマヌエル・ペジェグリーニ氏にアタックした。

 この超一流監督は、レアルから任期途中で電撃解任され、そのため働かなくても「違約金として500万ユーロ(5億3000万円)ほどのお金が入る」(全国紙記者)と言われている。

 その人に対して、2年契約で2億円を提示したところで、話はできても、話は先に進むことはないだろう。今の境遇よりも悪い条件で働いて、しかも結果が出なければ、自身の商品価値が下がるというリスクまで負ってしまう。普通に考えれば引きうけることはないだろう。

 結局、決まったのは、10年ほど前に輝き、現在は“株価”が低迷しているザッケローニを招へいした。「日本代表で一花咲かせれば、今後は欧州からのオファーも来る可能性があるので、モチベーションは高いだろう」(全国紙記者)という。

 何はともあれ、そのモチベーションの高さに期待しよう。

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