ちょっとした有名人に
“南京でもっとも若い不動産セレブ”と現地のメディアに取り上げられたのは、今年2歳になったばかりの女の子。9月に保育園に入園予定だという。この子が最近、南京市百家湖の湖畔に建てられた300㎡の一戸建て住宅の持ち主になった。価格は約400元(約5200万円)。孫がかわいくて仕方がない祖父母から、「将来の嫁入り道具に」とプレゼントされたのだという。
贈り主は大富豪の祖父母かと思いきや、女の子の祖父母も両親も決してそうではなかった。ただ、みな仕事をしているため家庭は比較的裕福な方だ。
言わば中国の中流家庭だが、女の子の一戸建てを手に入れるまで、実は、一家は様々な不動産に投資していた。
元々、この家族は約150㎡のマンションに一緒に暮らしていたが、少し前家が狭くなってきたこともあり、近くに130㎡ほどの住まいを150万元(約2000万円)で購入。さらに父親はこの先、不動産価格が高騰すると友人に勧められ、投機性の高い200万元(約3600万円)の物件を購入。続いて約100㎡の不動産も購入した。2件はキャッシュ、1件はローン。
既に4つもの家を購入しているのに、一家の不動産への関心は終わらなかった。女の子の叔母が百家湖湖畔に建てられた一戸建てに住み、環境の良さを女の子の祖母が気に入ったのだ。湖畔に建てられた様々な物件を見学し、庭と駐車場と家政婦の部屋までついた不動産を買うことに決めた。この時、最後に購入していたマンションを手放し、さらに一番初めにもっていた家も売りに出した。こうして手に入れた資金と、家庭の貯蓄をあわせて、一括払いで一戸建てを購入。その家の名義は「孫娘にする」と祖母ははっきりと言い切ったという。