Y社の経営者「きみんとこ(M社)はつぶれるよ」

 新聞はなくなるのか? その論争はここ数年ずっと続いているが、毎日新聞OBのITジャーナリスト佐々木俊尚氏に、現役の同紙編集委員・岩見隆夫氏が、サンデー毎日9月26日号で「記者OBらしくない。手作りの公平な情報こそが真の情報だ。古巣を俎上にあげるのに、誇張はいけない。二〇一一年に、新聞・テレビが消えるはずがないのである」と反論した。

 話は、赤坂の小料理屋で、アルバイトの女子大生と何気ない会話から始まる。新聞社を志望しているらしいが新聞を購読していないのだという。そこから、岩見氏は心中穏やかではなくなた。そして「Y社の経営者から、『消費税が上がれば、きみんとこ(M社)はつぶれるよ』」という会話を思い出してしまう。

 Yは読売新聞で、Mは毎日新聞であることは容易に想像できるが、そこで「新聞がなくなる論者」の佐々木氏の著書「2011年 新聞・テレビ消滅」を手に取り「〈消滅〉と大仰に表現するのは、記者OBらしくない。手作りの公平な情報こそが真の情報だ。古巣を俎上にあげるのに、誇張はいけない」と反論した。

 M社は業界内から「Xデー」がよくささやかれる。だが、確かに2011年に消滅というのはいくら何でも早すぎるような気もする。

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