お金も美貌もあるのに、なかなか結婚できない資産家令嬢たち
一般的家庭に育った男女の婚活事情はテレビや雑誌などのメディアでよく目にするようになったが、その一方、名家の令嬢や御曹司の婚活事情が一体どうなっているのか、その実態を垣間見る機会はなかなかない。
「実は富裕層の家庭で育ったお嬢様は、意外に行き遅れている人が多く、40代まで独身という方がゴロゴロいます。名家の令嬢レベルになると、一般の方より結婚するのが難しいことも多いです。」
こう語るのは、資産家令嬢たちの婚活事情に詳しいエッセイストの真島久美子さん。世間のイメージでは結婚相手が選び放題に見える令嬢たちも、実は結婚できずに苦労しているというのだ。
「YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)」の婚活シリーズ第4弾は、真島久美子さんが実際に経験し、見聞きした話を通して、富裕層女性の婚活事情について考えてみたい。真島さんは名士夫人主催のお見合いパーティーに参加し、自身も30回以上のお見合いを経て結婚した婚活のエキスパート。『お見合いの達人』(講談社)などの著書がある。
お嬢様女子大OG、名士夫人主催のお見合いパーティー
真島さん本人が参加していたのは約20年前、某お嬢様女子大OGの70代から80代の名士夫人が主催していたお見合いパーティー。当時も現在も、それほど富裕層令嬢たちの婚活事情は変わらず、むしろ現代の令嬢たちはますます結婚しにくくなっているという。その理由は何なのだろうか。
「そのパーティーは、お見合いはあからさまなので、パーティー形式で気軽に男女を引き合わせよう、というところから始まったようです。紹介制なので、写真と履歴書のようなものを提出して、OKが出たら参加することができます。両親の社会的地位、堅い職業の人、という暗黙の了解はありました。でも紹介する人はまずそれなりの人でないと声をかけないので、声をかけられた時点でOKみたいなものです。誰の紹介もなくというのは無理ですね。」
パーティーはホテルの一室で開催され、男女合わせて50~60人くらいが参加。男女とも年代は20代半ばから40代くらいまでと、かなり幅広く参加できたようだ。お見合いパーティーは毎月いくつも開催されていて、古株の人たちは全部のパーティーに顔を出していたという。同じ日にパーティーが重なったりすると、慣れた人たちは少し遅れてきて、今日はダメだなと思ったらさっさと次の会場に移動してしまうそう。しかし古株さんはいつも同じメンバーで、なかなか結婚が決まらないのだという。
「実は、この富裕層婚活パーティーの成婚率はほとんどゼロで、何年かに一度、1組か2組くらいの確率で結婚までたどり着くという感じでした。富裕層のお嬢様は、親のコネや紹介でお見合いには事欠いてないのですが、でもそれでは物足りないという人たちが、自分で相手を探したいとこういうパーティーに参加するのです。でも、そこで結婚相手が決まることは少ないですね。」
紹介制で、ある程度身分が限定された富裕層の男女のみが参加できるお見合いパーティー。すぐにカップルが成立しそうだが、そこでの成婚率が低いのはなぜなのだろうか?