中国豪華ヨット市場は今後5年以内で2600億円規模に

 超高級車や高価な宝石類…これまで中国の富豪が財力を誇示するために好んで所有したものだ。だが最近は、これらに代わり豪華クルーザーやヨットの所有がブームになりつつある。

 11月上旬、深セン市大梅沙湾では4回目となる中国国際ヨット展覧会が行われた。ここでは、中国人富豪に狙いを定め新たな市場開拓しようと、20各国以上の国々からクルーザー製造・販売者など200余りのメーカーが参加。豪華クルーザーやヨットなど100以上の商品が集まった。

 主催者側によると、現在中国国内のクルーザー市場は約30億元(約390億円)だが、毎年30%以上増加しており、今後10年間で急速に成長すると見込まれている。方正(ほうせい)証券銀行研究員は「中国国内の富裕省が今後も増え続け、水域の管制がさらに開放されていくと考えれば、豪華クルーザー市場の成長は楽観視できる。今後5年間でこうした豪華クルーザーやヨットの需要は1,5万~2万艘、市場規模は150億元から200億元(約1950億円~2600億円)に成長するだろう」と話す。

 こうしたニーズに対応するため最近では、香港の開発企業・彩虹地産が天津に豪華宿泊施設と停泊位置750バースを有する中国最大のヨットクラブを建設中だ。

 一方、新たに生まれたビジネスチャンスを逃すまいと中国企業も豪華クルーザーの製造に次々と参入。中国産クルーザーは欧米のものより約30%安く、性能も上がっているという。だが、中国の富豪たちには“財力を誇示できる”という理由から、もっぱら海外製の豪華クルーザーが人気だということだ。

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