露首相、因縁は水に流しW杯にアブラモビッチ氏の協力仰ぐ

 2018年のサッカーW杯開催国に決定したロシア。2022年のカタールとともに、共通しているのは、トップの強権発動で国家事業のすべてが動き出し、アッという間に完成してしまうこと。さっそくロシアのプーチン首相は、スタジアム建設に向けて、大富豪ローマン・アブラモビッチ氏について「このプロジェクトに彼を排除することはない」として、事実上の参加容認を発言した。

 アブラモビッチ氏と言えば、2005年に石油会社シブネフチをうばわれた経緯がある。ユコスを奪われた上に刑務所送りにされたホドルコフスキー氏よりも随分とマシな処遇であるが、その後のアブラモビッチ氏とプーチン氏の両者の関係は、良くないとされてきた。

 しかし現在は英プレミアリーグの強豪チェルシーのオーナーでもあり、サッカー界で発言権を持ち、W杯をロシアで開催するにあたって、政権としてはその力を貸してほしいのは間違いのないところだ。

 冬季五輪開催のソチをはじめとして13都市にスタジアム建設や都市整備などに96億ドルを投資する計画を立てているのだという。プーチン首相はスイスで記者団に語ったという。空港、道路などのインフラを含めれば、あるいは計画をオーバーする開発資金が必要となることも考えられるために、大富豪たちの協力を取り付けたいところだ。

 一方のアブラモビッチ氏はリア・ノボスチ紙に、協力したいとの希望を明かした。

 ロシア招致委員会などと喜びを分かち合った。その後記者会見し、「現代的なスタジアムを建設し、完ぺきに準備を整える。サッカーファンが快適に、安全に滞在できるよう、最善を尽くす」と述べた。


プーチン首相

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