ファンドマネジャーはますます「新興国」に強気

 世界の大手資産運用会社のファンドマネジャーの多くが、2010年第4四半期において、新興国全般およびアジア太平洋(日本を除く)など、急成長地域のアセットをさらに強気に見ていることが分かった。大手金融・銀行グループであるHSBCが、世界の大手資産運用会社13社を対象に調査した。

 投資戦略に関して、ファンドマネジャーの何%が、どのアセットクラスをオーバーウェイト(ポジションを基準より高める)しているかは以下の通り。

アジア太平洋株式(日本を除く) 75% (第3四半期44%)
エマージング株式          75% (同67%)
中国株式               67% (同50%)
アジア債券              60% (同57%)
グローバル・エマージング債券  83% (同63%)

 ファンドマネジャーの半数が、引き続き株式に対して強気の見方を維持している一方、過半数(57%)が現預金に対して弱気の見方をしている(第3四半期の38%から増加)。

 同社アジア太平洋地域統括リージョナル・ヘッドのブルーノ・リー氏は「ファンドマネジャーが現預金に対してアンダーウェイトに転じており、経済全般の見通しに関する信頼感が改善していることが示されている。市場の不透明感と変動が続いているにもかかわらず、株式が依然として強く選好されている。ただし、関心は高成長地域に留まる」と述べている。

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