東京金融取引所は、2010年の年間取引数量を発表し、くりっく365(取引所為替証拠金取引)の取引数量は、前年比55.8%増の約1憶993万枚となり、最も取引が多い通貨ペア別では豪ドル/円が、92.6%増の約3427万枚だった。
豪ドルは前年の約2倍で、米ドル/円の約2755万枚(前年比36.4%増)を上回った。これは豪ドルの高金利が影響していると見られ、ゼロ金利が続く米ドルより取引が集まった形だ。
くりっく365は手数料が掛るためにデイトレなどで取引回数を増やすよりも、日割りの金利であるスワップ狙いに徹しやすいということで、豪ドルのような高金利通貨の取引が増えたようだ。
また「豪ドルはレンジ相場のために、値動きが少ないので、比較的動きが読みやすい」とあるFXトレーダー。初心者でも始めやすいというところにも、豪ドルが増えた要因がありそうだ。
くりっく365の魅力は税率が一律であることだが、今後は取引所以外のFXも税率が一律になることが検討されており、税率以外にも新たな魅力が必要となるだろう。