転職理由「会社の将来性や方向性が不安」が増加

 景気には依然として回復の実感はないが、転職市場ではやや環境が改善しているようだ。退職の理由は「会社倒産、人員整理・解雇」が減少する一方、「会社の将来性や方向性への不安」が増加。また、平均転職活動期間が、若干ながら短期化した。

 リクルートが調査した「転職者の動向・意識調査2010年10月~12月期」によると、転職をめぐる環境がやや改善方向にあることが確認された。

 まず、「退職の理由」を聞いたところ、「会社倒産、人員整理・解雇」が前年同期に比べて8.2ポイント減少。一方、「会社の将来性や方向性への不安」「賃金への不満」などが増加している。業種別にみると、「不動産・建設系」「流通・小売系」に、「勤務条件への不満」の割合が高い傾向がみられた。

 また、「平均応募社数」は20.6社となり、前期より2.8社減少。転職先の業種別にみると「IT・通信系」が24.5社で最多。業種別にみると、「専門職系(コンサルタント、金融、不動産)」が23.8社で最多となった。

 さらに、「平均転職活動期間」は前期より0.2カ月減少し、5.5か月となった。転職先の業種別にみると、「マスコミ系」が7.2カ月で最長。職種別にみると、「その他(教師、公務員など)」が7.8カ月で最長という結果になった。

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