スウォッチがLVMHのブルガリ買収に嫌味

 仏LVMHと並ぶ、スイスのラグジュアリーコングロマリット、スウォッチのニック・ハイエク最高経営責任者(CEO)は10日、スイスで会見し、LVMHによるブルガリ買収について「我々にとっては議題にも上らないし、我々ならそんなにお金をかけることもなかっただろう」と、軽く一蹴した。

 80年代から繰り広げられているブランド買収戦争だが、昨年末からまた動きを活発化させているLVMH。先日は世界五大ジュエリーの一つブルガリの買収をまとめた。これに、ブランド界のもう一方の横綱スウォッチグループが噛みついた。

 ロイター通信などの報道によると、ハイエクCEOは「我々にとっては議題にも上らないし、我々ならそんなにお金をかけることもなかっただろう。やるなら現金だ」と、まるで興味なさそうだった。

 最大で4200億円の買収資金が必要とされたブルガリ買収。ブランド業界では、かなり価値を割り増ししているという評価が出ており、LVMHも少し無理をしたとも見受けられる。ハイエクCEOは当然そうしたことを見越した上で発言していると思われる。

 「ジュエリーは時計よりもセクシーではない。スウォッチグループにとっては興味の対象ではないし、時計を作ることの方がより有意義だ」

 口で軽く牽制したハイエク氏。そうしている間にも、ライバルは次の獲物を狙っていることは間違いなく、戦いの火ぶたがいつ切られるかメディアをにぎわす日はもうすぐか?


(左から)ニック・ハイエク氏、ビル・ゲイツ氏

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