東大放射線治療チームがツイッターで医学知識提供

 東日本大震災による福島第1原発事故を受けて、インターネットやクチコミなどでは様々な情報が錯綜し、誇張されたデマや噂も広がっている。これを受けて、東京大学医学部附属病院の放射線治療チームが、一般の人へ正しい医学知識を提供するためにツイッターのアカウントを開設した。15日の開設から、フォロワーはすでに14万人を超えている。

 放射能についての漠然とした不安が世間に広がる中、研究者たちも自分たちが今できることをしようと、自ら情報発信を始めている。ツイッターを始めたのは、東大病院放射線科の中川恵一准教授のチーム。医師のほか、原子力工学、理論物理、医学物理の専門家がスクラムを組んで、今回の原発事故に関して正しい医学的知識を提供していくという。

 ツイッターでは、専門的知識がない人にもわかりやすいように放射能を花粉に例えて説明したり、「放射線の被ばくがある、ない、という議論は無意味です。なぜなら、ふつうに生きているだけで、私たちはみんな”被ばくしている”からです」など、放射能に対して過剰に不安を持つ必要はないと訴えた。また、妊婦や乳幼児の被ばくについての質問などにも答えている。
 
 東大理学部物理学科長の早野龍五教授も、原発事故発生以来、自身のツイッターで放射能による健康被害についてツイートしているが、同氏も「東大中川先生のチームは、放射線医学のプロです。今後、健康不安などについては、@team_nakagawa 宛によろしく」とコメントしている。

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