円高で手を出してやられた個人投資家が多数

 外国為替市場で17日には79円台で推移していたドル/円相場だが、早朝のシドニー市場で一気に3円も円高が進み、1ドル=76円台前半を付けた。これには多くのFX個人投資家がロスカットで市場から撤退させられた。なぜか? 日本人投資家の習性の裏をかいた外国人機関投資家の仕業だという声があがっている。

 「俺もやられた一人だ。いくらやられたか? 言いたくない」と憮然とする、ある個人投資家。「いつまでも同じ手は通用しないということか」と別の投資家は言う。

 損失が一定額を超えると「ロスカット」という強制終了措置が取られる。多くの日本人投資家がやられていたのだ。

 また、他の投資家は「あの時は、スプレッドが2円以上になっていた業者もあった」という異様な状況を振り返った。

 一時は海外の機関投資家をも恐怖に陥れるだけの勢力を持った「ミセス・ワタナベ」。だが、さすがにそこはプロ。ちゃんと対策を練りに練っていたというわけだ。

 日本人個人投資家の習性は、円高になった時に、高金利外国通貨を買うというもの。1ドル=79円台になった時に、多くの個人投資家はドルなどの外貨を買ったと見られるが、逆に、機関投資家がシドニー市場などあまり日本人が手を出さない早朝の市場で、円買いを仕掛けて、日本人投資家をつぶした、とも見られる。

 またまた、投資家はFXの難しさを思い知らされることになったのだ。

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