東京株式市場の東京電力株は、先週末8日の終値はストップ高の420円となった。こんな時にいったい誰が買っているのか? 市場では大株主に名を連ねる某投資ファンドを怪しむ声が出ている。
疑いの目を向けられているのは「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」(以下SSBT)という名のファンド。長い名前の中に「China]とあり、中国系だと見られる。
他にはソニー、NTTなどの大株主としてもその名前を見ることができる。ただし、「中国系かどうかというと定かではない」(外資系証券)という見方がある。中国の政府系? あるいは管理しているだけで実質的には他の投資家やファンドという見方もある。
8日のストップ高は、彼らが買いを入れた可能性も否定はできない。電力会社は、外為法の規制で、10%を超えれば財務省が中止命令を発することができる「10%ルール」がある。しかしながら、現状の株価を考えれば、筆頭株主になることは難しくはない。
中国なのか、あるいは超逆張り銘柄を買う「ディストレス投資」に賭けるファンド勢なのか、正体はわからない。
とは言えども、電力という命綱だけに、外資に筆頭株主を名乗られるという危機は目前に迫りつつある。