米ソフトウエア最大手マイクロソフトは、社員に対して株式で支払っていた報酬分について、現金支給に変更することを決定した。株価の大幅上昇の魅力に乏しい中でIT業界の激しい人材獲得競争を勝ち抜くには、現金支給の方が得策と考えたようだ。
英紙フィナンシャルタイムズによると、スティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)は、21日に約9万人の従業員を対象にメールを送信したという。その内容が、新しい報酬の支払いに関するもので、株式の支払い分を現金支給に変更するというものだという。
マイクロソフト株は、株主還元を株価上昇よりも配当増加政策で行っており、すでにディフェンシブ銘柄として認知されている。
フェースブック、ツイッター、グルーポン、リビングソーシャルなどの未上場企業の方が将来的な上がりの魅力も大きく、グーグルをはじめオールドエコノミーな? IT企業は人材獲得競争で苦戦を強いられている。
先日はツイッターから引き抜きの誘いを受けた優秀なグーグルの2人の技術者に、グーグルが大量の株式を貸与して引き留めようとした、とも報道されたばかり。
今後もシリコンバレーは、この手の話に事欠かないだろう。
スティーブ・バルマーCEO