日本財界のドン東電社長の座を降りる清水氏の今後

 28日に行われる、東京電力の株主総会は史上例がないほどの大紛糾になることは必至とも見られている。原発事故は最重要課題ではあるが、もうひとつ役員人事の承認も重要だ。退任予定の清水正孝社長は顧問(無報酬)就任を予定。しかし、「イチ抜け」が許されるのかどうか、清水社長の今後は?

社長宅には夜回りの記者ゼロ

 東京・新宿区、モダンなデザインの大きな邸宅の前には毎夜、数人の記者が待ち構える。片や、東京・赤坂のタワーマンション、訪れる記者はゼロ。

 これは何を意味するのかというと、夜討ち取材に行く記者は、東京電力の勝俣恒久会長の自宅にはいるが、清水正孝社長の方にはいないということ。つまり、誰に会社のかじ取りの決定権があるかが、明確にわかるエピソードでもある。


東電の清水正孝社長
 社長就任以来ずっと勝俣氏の傀儡政権と言われてきたのも仕方がないようだ。

 28日の定時株主総会を持って社長の座を退任する清水氏。顧問に就任の予定となっているが、たとえ無報酬であるものの、「会社に残ることが許されていいのかどうか。それに残って何ができるのか?」(株主)という意見もあるほどだ。肝心な時に入院したり、地震発生時には夫人同伴で関西に旅行したとも報道された。

 ただ、残るにせよ、去るにせよ、気になるのは清水社長の今後だ。

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