月収1655円から18500000円にした営業術【2】

 ファイナンシャルアドバイザーの大坪勇二氏は、大企業をスピンアウトし、営業経験、顧客ゼロでフルコミッションの保険営業に転進するが、成績不振のため最低月収が手取り1655円に。しかしその半年後には年収が1000万円を超えるトップ営業マンに躍り出た経験を持つ。自身の体験をつづった『手取り1655円が1850万円になった営業マンが明かす月収1万倍仕事術』(ダイヤモンド社)、『月収1850万円を稼いだ勉強法』(祥伝社)で明かした、月収を1万倍にアップをもたらした大坪式富裕層営業術を聞いてみた。

富裕層営業へのチャンスメイク1~人を介す


 前回、アンテナを立てて客となり得る人脈をキャッチすることを紹介しましたが、人脈を作るには3つのポイントに集約されます。

 人脈を作るのが一番難しいという人もいるでしょうが、これにはいい方法があります。自分の知っている範疇だけで探すとおのずと限界がありますので、そこで使いたいテクニックが“人を介す”ということ。知り合いに「こんな人を知ってる?」と聞き回る。直接知らなくても、それを知っていそうな人を知っている、ということが実はすごく多いんですよ。

 『六次の隔たり』という、世界中のどの人も6人介在させるとつながりができるという仮説がありますが、似たような構造です。実はこれ、僕自身の成功体験に基づいたことです。

 著書で詳しく書きましたが、営業経験が全くない状態で、完全歩合制の保険会社の転職したんですが、3カ月連続で月収が3000円を切って、もっとも低い時は月収1655円でした。妻も妊娠していたし、住宅ローンもあって、文字通りお先真っ暗な状態でした。

 しかし最悪の状況から脱するために、いくつかの行動項目を決めて実行していくうちに、手取り月収1760円の4カ月後には月収が1000万円を超えました。そのときに一番大きな成功要因が、人をたどっていく、ということだったんです。

 労働組合の年金資産を運用するというもので、このときは誰も狙っていなかったんです。それで「××っていう労働組合知らない?」と聞きまくりました。すると「そこは知らないけれど、元労働組合の役員は知っているので、そこに訊けばわかるかもしれないから紹介してあげる」と言われたんです。そこからたどって、最終的にいただいた金額が170億円。知っている人にたどりつくまで聞いていく、これを活用しない手はないと思います。

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