会長発言がアダの関電、夏休み返上の社員も

黙っておけば良かったものを…


関西電力本社
 定期検査後の原発の再稼動ができず、15%の節電をお願いしている関西電力。森詳介会長が、「この夏は乗り切れるのではないか」と発言したすぐ後に、福井・大飯原発1号機がトラブルで停止し、需給が悪化、波紋を広げている。

 「会長が発言した時点では、需給が安定してきたので、節電協力に感謝する意味で話しただけ」(関係者)だったが、あまりに悪いタイミング。「黙って粛々とやっていればよかったのに」(財界関係者)ということだが、後の祭りだ。
 
 森会長の発言は11日で、大飯原発1号機がトラブルで緊急停止したのは16日のことだった。大飯のトラブルが起こる前でも、森会長の発言に対しては、批判的な声が続出していた。

 関西広域連合長の井戸敏三・兵庫県知事は、率先して節電に協力してきた一人。森会長の発言に対し、「節電が不要になったとの誤解を与える。節電行為に水を差しかねない」とコメントした。

 最初から、関電の一方的な節電要請が気に入らなかった橋下徹・大阪府知事は、もっと過激に反応した。「どうして見通しがよくなったのか、さっぱりわからない。節電協力をお願いしていたのはなぜ」といよいよ激怒。

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