デモが語らない真実をハーバード大教授が言ってしまった

 今のところ収拾がつきそうにないウォール街のデモ。しかし、そこでは決して語られていない真実がある、として発言したハーバード大教授がたいへんなことになっている。

 著書や論文を多数発表し政府の諮問委員も務めるなどした経歴を持つ、ハーバード大経済学部のグレゴリー・マンキュー教授が自身が受け持つ講義を受ける学生たちに、電子メールを送信したのだった。そのタイトルが「金持ちは貧しくなっている」。

 教授は米国歳入庁のデータを紹介。データによると、07年~09年の間に、人口の上位0.1%の所得は約215万ドルから、約143万ドルに下がっている。また、また、上位1%の所得は約41万ドルから、約34万9000ドルに下がっているのだ。

 ところが、一般中間層は3万2879ドルから、3万2396ドルと微減だった。富裕層の方が割りを食っているという主張である。こうした事実は、このデモの間に誰もが語ることはなかった。

 ただ、この発言に一部の学生が怒ったようなのだ。フェースブックにわざわざアカウントを作成して、教授の講義をボイコットしようと呼びかけている。


グレッグ・マンキュー氏

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