大王製紙の創業家出身の井川意高・前会長(47)による100億円以上を借入れた問題で、
東京・広尾の5~7億円ともいわれる大豪邸が仮差し押さえになっていたことが21日わかった。すでに返済能力はなく、会社のお金の約半分が返済不能とされ、東京地検特捜部が本格捜査に乗り出す方針を固め、事件は重大局面を迎えている。
知人の債権者から差押えに
井川邸(東京・広尾)
井川氏の父母をはじめ、井川氏の子どもたちが暮らしていると言われるが、井川氏は今年7月、自身の所有分だけを長男に生前贈与を行っている。今回の巨額借入れ問題が世間に知られる前に、権利を移転させた形だ。ただ、長男の所有権にも差押えが掛かっている。
11月4日に差押えがなされている。事情を知る関係者によると、この債権者は井川氏とも交友が深いとされる投資会社の経営者。その投資会社はソニーの元会長の出井伸之氏も役員に名前を連ねているが、今回の件とは無関係だという。
最近は「井川氏の周辺からは返済の見通しが立たない、と判断されている」(前出の関係者)というのだ。