不倫で撤退のケイン氏は立志伝中の人

 米共和党の大統領候補だったハーマン・ケイン氏(65 Herman Cain)がセクハラ、不倫疑惑で、党の候補者レースから降りることを宣言した。実業界においては、全米5位のピザチェーン店「ゴッドファーザーズピザ」のトップで、全米レストラン協会のCEOも歴任しており、実は米国飲食業界の大物でもある。

 届け出書類によると、昨年の個人資産は260万ドル~660万ドルで、昨年の個人収入は110万ドル。ただし、生まれは米南部の貧しい家庭に生まれ、働いて学費を稼ぎながらモアハウス大学という黒人だけの男子大学を卒業している。

 そして、経営難に陥っていた「ゴッドファーザーズピザ」の最高経営責任者(CEO)にまで上り詰め、経営を劇的に改善させたことで、名経営者としても知られている。そうした手腕を評価され、業界団体の全米レストラン協会でもトップに推された。

 過去には、ゴルフのタイガー・ウッズ選手を大統領に、という冗談とも取れる見解を発表したこともある。

 有能な財界人は米国でも政治の世界では、なかなか頂点に立つのは難しいようだ。

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