サンケイビルTOBで、新聞がテレビの軍門に下る日

 フジ・メディア・ホールディングスが、サンケイビルの株式を、子会社を通じてTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことから、「グループの産経新聞への支援が目的で、新聞がテレビの軍門に下る日が近い」(産経関係者)との見方が出ている。産経新聞もビル株を11.08%保有しているが、TOB価格が発表直前の2.4倍というあまりの好条件だったからだ。誇り高き新聞がテレビの傘下に入るのだろうか――。

産経新聞の売却額は56億円に


サンケイビル(東京・大手町)
 サンケイビル株の買い付け期間は、20日から3月1日まで。株主は、フジHDが29.85%(2039万株)を握りトップ。2位が産経の11.08%(757万株)だ。TOBでは、フジHDの保有分を除く全株の取得を目指しており、産経新聞の売却額はおよそ56億円になる。

 「TOB発表直前の株価は297円だった。TOB価格が740円というのはかなりのプレミアで、市場には驚きがあった」(証券関係者)という。もちろんフジHD側は、「外部機関で公平に算出した価格」とする。ある証券アナリストも、「将来的な収入を現在価値で割り引く手法で考えたり、1株当たり資産から考えたりしても、高くない。外国人株主も多いので妥当」と話す。

 だが、産経関係者の思いは複雑だ。ある30歳代社員は「今回のTOBで、産経にはこれといった資産がなくなった」と嘆く。

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