写真で届ける世界遺産(独11、皇帝が建設したライン川沿いのロマネスク大聖堂、シュパイヤー大聖堂)

 ドイツ南西部のシュパイヤーに司教座が置かれたのは614年で、それ以来、シュパイヤーは交易都市として繁栄しました。

 ライン川沿いの都市で、大雑把にいうとミュンヘンとフランクフルトの間にあり、フランクフルトからは途中マンハイムで乗り換える必要がありますが、列車で約2時間の距離です。



 駅からはちょっと距離があるのでバスを利用するのが便利。マクシミリアン通りの突き当たりに大聖堂がそびえ立ちます。


 神聖ローマ帝国皇帝コンラート2世により11世紀に建設され、12世紀初頭に孫のハインリヒ4世により、改築されヨーロッパで最初の屋根まで完全な石造りの大聖堂となりました。


 17世紀にフランス王ルイ14世軍の侵攻にあい、損壊しましたが、その後も破壊と再建が繰り返され、1961年に現在の威容が復活しました。


 地下には4人の皇帝と4人のドイツ王が眠っている聖堂があり、壁面には立派な彫刻がいくつも飾られています。


 ロマネスク様式なので、窓は小さくて、ステンドグラスもありませんが、見事な宗教画がありました。


 見上げる位置にある巨大なパイプオルガンは、ちょうど修理中でした。


 側面から見た聖堂ですが、ドイツ・ロマネスクの先駆けとなる建築例です。


 「カイザー・ドム」(皇帝の大聖堂)と呼ばれる、ロマネスク様式では屈指の美しい聖堂は1981年に世界遺産に指定されました。

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