大阪市が今度は職員の内部メールをチェックへ

 大阪市が、全職員を対象に実施した政治・組合活動に関するアンケートについて、「不当労働行為に当たる」可能性があることから集計の一時凍結を発表した一方で、職員の業務電子メールを検査する準備していることが、20日わかった。職場メールを11月の市長選に使った職員を洗い出すのがねらいとみられる。一般に、雇用主には業務メールを見る権利があるとされるが、通告せずに抜き打ちで行うことになれば、波紋を呼びそうだ。

狙いは選挙に関する文言か


橋下徹市長(大阪維新の会公式サイトより)
 システムを担当する部門に対して、「サーバーに残っている全職員のメールを出してほしい」と要望があったもようだ。幹部クラスのメールは情報公開請求の対象になるため保存されているが、公開対象にならない一般職員の場合、サーバーに残っているのは1人数十メガまでで、この全メールを求めたとみられる。

 大阪市の場合、外部とのメール送受信は監視されてきたが、内部間メールの中身までチェックすると膨大な人手と時間がかかるため、未検査という。今回の提出指示は、この職場内メールがターゲットの可能性が高い。

 ただ、対象となる市職員は約3万4000人にもなり、サーバーに残っている全職員のメールを、発信者、受信者、所属名などを明確にして提出するには100日以上かかる。ある一定の文言で抽出し、選挙活動につかった職員を割り出すのではないかとみられる。

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