AIJ浅川氏、報酬6億3000万円「騙し取っていない」

 「AIJ投資顧問」の浅川和彦社長(59)が27日の衆院財務金融委員会に参考人招致され、「責任は痛切に感じているが、その後についてはいま、答えられない」と責任の取り方については明言を避けた。

 衆院財務金融委員会での浅川社長の証言によると、報酬は9年間で45億円で、そのうちITM証券に支払ったのが4年間で27億円のため、AIJに入る実質的な金額は18億円だという。さらに手数料収入が9億2000万円で、合計で26億2000万円だったという。

 浅川氏自身の報酬は年間7000万円前後だったという。9年間で約6億3000万円に上る。偽計によって集めたお金からの報酬だと質問されると、「報酬は水増しで貰っているわけではない。だまし取ったというつもりはまったくない」と答えた。出席を要請されたが病欠した高橋成子AIJ取締役は、年収3600万円だという。

 また、運用面では08年9月のリーマンショック時以降は損はしてないのだという。「9年4月以降が損しているが、解約があっても対応できた」としている。応じた解約額は、浅川氏の記憶の範囲内で120億円に上るという。

 米国でマドフ事件が起きた、マズイと思わなかったか、との指摘にも「マズいという意味がわからない」とし、「ハッキリ申しまして、最初から騙すつもりはまったくありません」と答えた。

 現在、金融庁が確認できていない資金が149億円あるというが、これについては「ファンドの受け皿になっている。解約資金の受け皿。投資事業組合としてファンドが持っているということだ」と説明した。


AIJの浅川和彦社長

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