中国億万富豪の13%が飛行機購入に意欲

 胡潤研究院が発表した「2012年中国高額資産家消費需要白書」によると、個人の純資産が約600万元以上(約7800万円以上)の人は、270万人にのぼり、平均年齢は39歳だった。また、億万富豪は635万人で、平均年齢は41歳。うち13%がプライベートジェット機(以下PJ)の購入に意欲的という事が分かった。

 中国では2008年の北京五輪以降、PJ需要が急増し成長率は150%。中国民用航空局の統計によると、08年、登録されている機体は32機だったが、11年には4倍以上の132機に増加した。また航路の申請期間も、7日間前から前日までに短縮され、より利用しやすくなったという。

 アメリカのPJの保有台数は約2万機、ブラジルでも3000機あまりとされ、中国の地理的な広さ、経済発展のスピードを考えても、今後10年間に1000機に達すると予測されている。

 世界のPJメーカーも中国市場を今後5年から10年の重点地域と位置づけていて、カナダのボンバルディア航空は、1年平均118機、20年で2360機に増えると予測している。一方、ブラジルの航空機メーカーは、今後10年間の購入台数は635機とやや控えめだが、潜在顧客は多いと見ている。

 ただ、中国国内のPJ専用の飛行場は300カ所あまりと、アメリカの約5000カ所と比べると格段に少ない。また、飛行申請の手続きがまだ厳しい上に、国境を越える移動は認められていないなど、制約が多い事も事実。中国のPJ市場はこうした問題が立ちはだかる。

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