2012年3月期連決算で7721億円もの最終赤字となったパナソニックが27日、大阪市中央区の大阪城ホールで株主総会を開いた。大坪文雄社長と取締役、役員たちは「誠に申し訳ありません」と壇上から謝罪したが、株主から「賞味期限切れの経営者は退場を」との声が出ると、会場は拍手で沸いた。創業者の女婿で9月に100歳になる松下正治名誉会長は、取締役として最後の総会だったが欠席し、憶測を呼んだ。
すべてが辛辣な声
パナソニック株主総会会場
最初の株主は、グラフを描いたパネルまで用意。大坪社長は、総会後に社長を退任、会長になるが、社長としての6年間で時価総額が4兆円吹き飛んだことを指摘した。そして、「賞味期限切れの経営者には退場いただかないと、いまに時価総額はなくなってしまう」と言い募り、会場からは驚くほどの拍手が起こった。
株主のすべての声が辛らつだった。「社名がパナソニックになってから金遣いが荒くなった」「社名から松下が消え、経営の神様といわれた創業者流経営がなくなった」「幸之助さんがその壇上にいた時代から資産株として持ってきたのに、いまや紙切れ寸前」「本来なら、(大坪社長は)取締役を辞めるべきでしょう」など。