存亡危機のシャープ、悪行の「バチが当たる」

 存亡の危機に瀕しているシャープ。再建のカギを握る台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資問題は、結論が9月に持ち越されてしまった。そんな中、「国内メーカーから助け船がないのは、シャープのこれまでの奢った態度に問題があるからだ」(全国紙記者)という声も聞こえている。

「シャープとは二度と取引したくない」

 ある関係者は「シャープとは二度と取引したくない」と話す。設備を納めたが、シャープが全額負担すべき類の投資であるにもかかわらず、この取引者の別会社を利用し、費用を全額負担させたという。

 「売って終わりの設備ではなく、その設備が稼動し続ければうちは利益が出るので、足元を見られた。工場の減産で投資が回収できるか見えなくなった」と嘆く。


シャープ堺工場
 シャープの取引業者泣かせは、有名だという。大阪・堺工場の巨額投資にあわせ、取引業者に複写機購入を迫ったこともあった。“ギブアンドテイク”はよくある話だが、通常は、現場が営業努力しながら、交渉する。シャープの場合、上から圧力をかけるばかり。

 「複写機は、いまは単体で売ることが少なく、ネットワークソリューションで売る製品。ユーザーがいま使用している機器や仕組みを把握し、更新時期に適切な提案するのが当たり前なのに、上からの圧力ばかりだったと聞いている」(ライバルメーカー)

 液晶パネルの売り先からの評判もよくなかった。パネル供給が不足していたとき、自社テレビ向けを優先し、外販分についてはたびたび納期遅れを起こしたが、悪びれもせず、「売ってやっている」という態度だったともいわれている。

 マスコミからも「性質の悪い企業」という声が聞こえる。

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