金も義理人情もなくなったレコ大

 今年も12月30日に日本レコード大賞が行われる。不景気な中でも圧倒的なセールス実績を誇るAKB48が大賞に内定したという。しかし、レコ大そのものの内情は厳しいようで、「金がなくなった」という声とともに「義理人情もなくなった」との声も出ている。

長良じゅん氏への哀悼はどこへ


岩佐美咲さん「無人駅」
 今年の大きなテーマは、近年最大の演歌界の功労者・長良じゅん氏が亡くなったことだ。氷川きよしさんらを育て演歌を蘇らせた功績は業界でも一目置かれた存在だ。最近はすっかりヒットから遠ざかっている氷川さんは無理でも、AKBのメンバーで演歌でソロデビューした新人の岩佐美咲さんに最優秀新人賞を取らせようということで一致していた。

 ところが様相が一変した。新人賞は家入レオ、小野恵令奈、臼澤みさき、ティーナ・カリーナの4氏。つまり、岩佐さんが、抜けているのだ。

 レコード業界の若手は「長良さん関連の人が取ると思っていました。しかし、AKBが大賞にノミネートされているのに、メンバー個人が重複して受賞してはいけないだろう、という話になったようです」と話す。

 ただ、問題点がそこには存在しており「そんなルールは、そもそも存在しないらしいんですよ」(同)という。上からの「神の声」が発動したことにより、おかしなことになってしまったようだ。

 今年活躍した新人と言えば、岩佐美咲さん、指原莉乃さん、渡辺麻友さんとAKB48ばかりになってしまう。結果的にそんな同士討ちの闘いを見ずに済むのだが、義理人情を失ってしまった決定は寂しい限りだ。

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