資産の移転は低税率よりも生活の質

 RBCウエルスマネジメントは10日、富裕層の資産移転動向の調査結果を発表し、移転する理由として、生活のクオリティが88%と最上位となった(複数回答)。かつてのパーマネントトラベラー(PT)の、税金を払わない旅行者という概念は崩れ、低税率という理由は49%にとどまっており、価値観の変化を示している。

 資産移転の理由としては、生活のクオリティ88%、家族のため79%、政治的安定73%、生活インフラ72%、ビジネスのため67%と続いていく。低税率はわずか49%にすぎず、気候・天候46%とそれほど差がなかった。

 満足度が高く、子弟の教育を含めた家族のため、そして政情も安定した法治国家であるなど、より良い生活を求めて選んでいることがわかる。

 アセットクラスは、不動産53%、国内株式46%、外国株式36%、現金36%(複数回答)の順。英国の人は29%が、シンガポールは28%がそれぞれ3つ以上の居宅を所有しているという結果も出た。これも多様な国のライフスタイルを楽しみたいという気持ちが表れているようだ。

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