【不動産投資】BNF氏、秋葉原ビル170億円落札の裏側

 資産200億円以上の個人投資家BNF氏が所有する東京・秋葉原の商業ビル「AKIBAカルチャーズZONE」を巡り、開店までの業務を請け負った都内の一級建築士事務所がが、BNF氏に対して、発生した追加費用約2500万円の支払いを求めた訴訟の判決が行われ、東京地裁は、原告の請求を退けた。

想定賃料は1月3300万円?


AKIBAカルチャーズZONE
 判決によると、一昨年2月に170億円で取得したビル「AKIBA-」で、同7月にオープンさせるべく、一級建築士事務所に総合プロデュースなどを依頼。しかし、契約締結翌日の3月11日に東日本大震災が発生し、業務が大幅に遅れるなどして、当初の費用5000万円を上回り、建築士事務所が追加の費用として、約2500万円の支払いを要求していた。

 しかし、追加作業の契約書があるわけではなく、東京地裁は争う事実がないなどとして、訴えを退けている。

 この訴訟の弁論の過程で新たにわかったこともある。

 訴訟資料などによると、この6階建て(地下2階)ビルは、現在では繁盛しているが賃料は想定で、1カ月あたり約3300万円だという。年間では約4億円(平均坪単価=約3万5000円)となる。やはり170億円の元を取ることは難しく「中断していた東京都の開発事業に向けての転売狙いか」と地元から声は出ていたが、損をしても何が何でも秋葉原でビル経営をやりたかったのが本心だということがわかる。

 さらにその巨額となった理由の一つもわかった。

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