もはや家電メーカーには用無しの1社提供TV番組

 パナソニックが、TBS系月曜夜に提供してきたドラマ枠の1社でのスポンサーについて、9月いっぱいで取りやめる。かつて「明るいナショナル~♪」の歌で知られ、「水戸黄門」も放送していた番組枠。2期連続で7000億円を超える最終赤字となったパナは、消費者向けよりも企業向けビジネスにシフトすることを宣言しており、CM戦略を大きく転換させることになりそうだ。

約60年の歴史


パナソニックの津賀一博社長
 1社スポンサーをやめるのは月曜日午後8時からの枠で、10月以降、TBSはパナを含む複数のスポンサーで放送するとしている。昭和31年から60年近く、パナグループによる単独スポンサー枠だっただけに、驚く声も上がっている。

 当初「ナショナルゴールデン・アワー」としてスタートし、のちに「ナショナル劇場」となった。「明るいナショナル」の歌が有名で、「水戸黄門」の放送を記憶している視聴者が多い。44年に始まった「水戸黄門」は、松下電器産業(現パナソニック)の創業者、松下幸之助が「老若男女を問わない番組を」と希望したことから選ばれたともいわれている。

 番組枠は、パナソニックへと社名変更した平成20年10月から「パナソニックドラマシアター」となり、今年度から「月曜ミステリーシアター」となって社名は外れていたが、パナグループのみという単独スポンサーは続いていた。

 パナが単独スポンサーをやめることについて、さまざまな分析がされている。

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