NISA、実は課税される?

 今年からスタートした、NISA(少額投資非課税制度)で、本来は1年間で100万円までの投資資金を上限として利益や配当が非課税になるが、手続き次第では20%の課税が行われる。そのため、日本証券業協会は、「株式数比例配分方式」を選択するよう呼び掛けるなど注意喚起している。


日本証券業協会サイトより
 株式市場も盛り上がり、5年間の時限措置として、鳴り物入りで非課税口座NISAはデビューしたが、周知徹底と理解は不十分だったのか。

 日本証券業協会では今年に入り、「NISA口座における上場株式の配当金等受取方式に関する注意事項」と題して、公式サイトに注意喚起を始めた。その説明によると、次のようになる。

◆課税される場合(「配当金領収証方式」「登録配当金受領口座方式」を選択)
 上場株式の配当金、投資信託、JREIT(不動産投資信託)の配当金の受け取り方法を、
ゆうちょ銀行や郵便局、銀行の口座で受け取る場合は、NISA口座で買付けた株の配当金は非課税とはならず、復興特別所得税を含め20.315%課税され、確定申告を行っても還付されない。

◆非課税の場合(「株式数比例配分方式」を選択)
 証券会社で、いったん「株式数比例配分方式」を選択すると、同一の証券会社や他の証券会社の特定と一般口座で保有されている全ての上場株の配当金についても、自動的に「株式数比例配分方式」が選択される。配当基準日までに手続きが必要。

 つまり、証券会社の口座で受け取る「株式数比例配分方式」を指定しなければならない。

 ただし、証券会社の口座ごとに異なる受取方式は選択できないという点にも注意は必要だ。
 
 銀行、ゆうちょ銀行や郵便局では、現行のシステムがNISAの非課税であることが認識されていないことも一つの原因だとされる。配当金の振り込みは銀行口座を利用する人も多く、日本証券業協会や証券各社は周知徹底を急いでいる。

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