悪夢の2009年から、何が一番儲かったか

 投資に必勝法こそないが、王道の一つに暴落時に、いかに大金を仕込むことができるかどうか、という要素が存在する。米株式市場は2008年秋のリーマンショックによる強烈な下げから、さらに下げが続き、2009年3月に底を打った。では、この時に1万ドル(約110万円)を何に投資していれば、どのくらい儲かっていたのか。

 2009年3月9日に、NYダウは97年4月以来12年ぶりの安値に見舞われた。NYダウ平均が6547ドル、NY金1オンス=918ドル、NY原油1バレル=47.07ドルだった。S&P500も1996年9月以来の13年ぶりの安値に見舞われた。

 米WSJによると、次のようになる。

・S&Pインデックスファンド 3倍
・NY金  14225ドル
・債券   14086ドル
・貯金   10026ドル

 結果的には、暴落時にはインデックス、個別に関わらず株を仕込むのが最も手っ取り早いようだ。金は最高値からは下落しているため、ピーク時に売っていれば2倍以上にはなっていた。ただ、調整しているここからの金買いはアリかもしれない。貯金はもちろん、こんなもんだ。

 これを日本にあてはめると、日経平均225インデックスであれば2倍になる。もちろん、日本では、2011年3月に東日本大震災、福島第一原発事故などの株式市場の下げもあり、その後は配当利回り3%以上の株がゴロゴロ転がる株式市場でもあった。

 ちなみに、09年3月9日に、ウォーレン・バフェット氏が、CNBCに出演して次のようなコメントをしている。

 「最悪のシナリオだが、今から5年後には米経済は良好に機能していると保証する」

 今はその5年後にあたるわけだが、「保証」どおりに本当に良好に機能している。

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