景気に関わらず、名門大学の学費は下がることなく上昇を続けている。投資で見た場合には名門大学でも投下資本にリターンが見合わない場合もあるが、米人材会社ペイスケールがまとめたROI(投下資本利益率)のランキングで、ハービーマッド大学が1位となった。20年間でネットで約1億円の稼ぎとなっている(税別)。
カレッジROIレポートによると、大学を卒業してからの20年間の稼ぎの合計額から、高校、大学の両方の学費(部屋代、書籍など)を差し引く、さらに奨学金を受けている場合も差し引く。それが、20年のROIとなる。
大学名 2013年コスト 20年のROI 年率ROI
1 ハービーマッド大 22万9500ドル 98万900ドル 8.8%
2 カリフルニア工科大 22万400ドル 83万7600ドル 8.3%
3 マサチューセッツ工科大23万6300ドル 83万1100ドル 7.8%
4 スタンフォード大 23万6300ドル 78万9500ドル 7.8%
5 コロラドスクールオブマイン(州内) 11万4200ドル 78万3400ドル 11.0%
6 ジョージア工科大 9万2250ドル 75万5600ドル 11.9%
7 ローズハルマン工科大 21万6400ドル 73万6200ドル 7.8%
8 ポリテクニーク工科ニューヨーク大 22万3900ドル 72万2400ドル 7.7%
9 スティーブンス工科大 25万900ドル 72万2400ドル 7.2%
10 コロラドスクールオブマイン(州外) 17万8500ドル 71万9000ドル 8.6%
※2013年コストは学費、部屋代、書籍など諸々
ハービーマッド大学は、1955年創設のクレアモント大学のうちの一つで、プログラム系に強いことでも知られ、学生の多くが様々な研究を外部にも発表している。職種別では、シニアソフトウエアエンジニアの年収中央値が最も高く、10万4000ドルとなっている。初任給での年収中央値は、7万3300ドルと高い。
また、コロラドスクールオブマイン(州内)、ジョージア工科大は地方ということもあり、部屋代などの物価の安さもあるのか、年率ROIは11%を超えた。
理系対文系という図式になりがちだが、そもそも優秀な学生が理系に行くために、理系の年収が高くなりやすいのは当然か。