脱税徴収が4兆円、懲役2700年で過去最高に(英歳入庁)

 英国歳入庁(HMRC)は、2010年3月~14年3月の課税逃れからの徴収額が239億ポンド(約4兆933億円)で、過去最高に上ったと発表した。富裕層からの追加徴収は8億5300万ポンド(約1460億円)で、対象となったのは約6000人、1人あたり徴収金額は2000万ポンド(約34億円)だった。

 同庁は税法の順守の推進と申告の推進を行ってきた成果が実を結んだとしている。
2010年3月からは42回の税制改正、さらには、課税逃れスキームの75%を事前に芽を摘んでおり、かなりの効果を発揮した模様だ。

 課税逃れの訴訟では勝率80%になるという。また、起訴⇒有罪に持ちこむ件数も年々増加しており、13~14年で見ると、起訴915件、有罪716件となった。


 2010年3月~14年3月までの期間では、脱税など課税逃れによる逮捕者は2650人で、その懲役のトータル年数は2700年になるという。例として、2013年にギャングのメンバーが、映画を利用した課税逃れで、280万ポンドの税逃れとして、懲役22年になったケースもあったという。


英国歳入庁の脱税手配犯
 税率が低いタックスヘイブンの国への資金移動については、2010年12月から14年3月までに、1万7000件見つかったという。金額は合計で7700万ポンドで、1件として最高のものは1100万ドルで、リヒテンシュタインの銀行口座を利用していたという。

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