資産1兆円のヘッジファンド界の帝王が離婚へ また、離婚大富豪誕生?

 米ヘッジファンド運用会社アパルーサ・マネジメント創業者のデビッド・テッパー氏(56)が、約30年の結婚生活に幕を下ろすことがわかった。近しい関係者談として、米バリューウォーク(WSJ運営)が伝えた。資産総額は推定100億ドル(約1兆230億円)で、財産分与など今後の手続きについても、かなり大事となりそうだ。

 バリューウォークによると、テッパー氏はまだ正式な手続きをしてはいないが知人に離婚する意向をすでに語っているという。ヘッジファンド業界史上で最も成功した運用者の一人であることに間違いないが、意外なところでつまずいたことになる。


デビッド・テッパー氏
 テッパー氏はゴールドマンサックスで8年間の勤務の後、1992年にアパルーサ・マネジメントを創業した。1986年にマレーネ夫人(55)と結婚、現在は3人の子供がいる。

 フォーブスの長者番付では世界で129位の大富豪となっている。リーマンショック以降のリターンは神がかるものがあり、最近5年間で3度の業界最高報酬の栄誉に輝いている。2013年は35億ドルだった。

 昨年、一人用の居宅に巨額の資金を支払うなど兆候はあったものの、離婚の理由などはわからない。

 先日は、ロシアの大富豪ドミトリー・リボロフレフ氏(47)が、エレナ夫人に対して45億ドル(約4559億円)を支払うことで、スイスの裁判所から判決が言い渡された。。これまでの離婚費用としては世界最高額となるが、テッパー氏は1兆円ということで、もしも半分の財産分与が認められるようなら、50億ドルという史上最高額の可能性もある。

 ヘッジファンドマネージャーの離婚は、おぞましいと思えるくらいに揉めている。以下は主なヘッジファンド創業者の離婚をめぐる戦いの例を挙げておいた。

 ◆ダニエル・シャック&ベス・シャック夫妻
運用者とプロポーカープレイヤーという珍しい取り合わせ。総額100万ドル以上とも言われる妻のシューズコレクション1200足が裁判での争点に。夫は35%程度は自分のモノであると主張したが、クツを買いそろえた理由を妻が「あなたの愛が欲しかっただけ」との証言し、夫は訴えを取り下げた。

 ◆マーティン・カウアード&エレナ・アンブローシャドウ
 著名FXファンド「IKOS」の創業カップル。夫がバカンス中に、妻が解雇して争いが表面化する。投資プログラムはどちらの所有となるかが法廷で争われたが、妻側の主張が認められた。妻に雇われた女スパイが暗躍したそうだ。

 ◆スティーブ・コーエン&パトリシア
 米トップファンドの一角であるSACキャピタル・マネジメントの創業者。しかし、家庭では手を挙げることもしばしばで離婚に。しかし、その後は、インサイダー取引を妻がタレこんだ。SECによりインサイダー取引が立件され、和解金としては過去最高額の580億円をSECに支払うハメに。

 ◆ジョージ・ソロス
 正確には離婚訴訟ではないが、痴話げんかが続く。日系トミコ・ボルトンさんと昨年3度目、42歳差の結婚を果たしたが、ブラジル出身の美人令嬢との訴訟が続いている。女性に190万ドルのマンションのプレゼントを約束したが、名義は別の女性の名前になっていた。また、暴力を振るわれてけがをしたとの主張で、5000万ドルの損害賠償を求められている。ただ、ソロス氏側も反訴し訴訟合戦となっている。

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