16業種別の社長の出身大学ランキングを「週刊文春」(6月19日号)が公開した。大学の特徴がより平準化され薄れていく中で、ランキングを見ると、その特徴らしさもうっすらと浮かび上がってくる。
これは、帝国データバンクの「COSMOS2」という企業ファイルから割り出したものだという。総合ランキング、年商1000億円以上の企業、同100億円の企業、上場企業など様々な切り口の貴重なデータが掲載されている。その中でも最もユニークなものが、16業種別のランキングだろう。以下に上位3大学だけ抜粋する。
◆16業種別社長輩出人数
ゼネコン
1 日本大 461
2 早稲田大 88
3 明治大 69
不動産
1 日本大 1906
2 慶應義塾大 1406
3 早稲田大 1085
普通銀行
1 東京大 20
2 慶應義塾大 15
3 早稲田大 10
百貨店
1 慶應義塾大 14
2 早稲田大 9
3 青山学院大 4
スーパーマーケット
1 日本大 33
2 明治大 20
3 早稲田大 15
飲食店
1 日本大 324
2 慶應義塾大 236
3 早稲田大 169
出版社
1 早稲田大 152
2 中央大 95
3 慶應義塾大 90
書店
1 日本大 51
2 慶應義塾大 44
3 明治大 37
ホテル旅館
1 日本大 187
2 慶應義塾大 156
3 早稲田大 121
法律事務所
1 中央大 40
2 東京大 39
3 早稲田大 28
学習塾
1 早稲田大 56
2 慶應義塾大 46
3 中央大 33
通信販売
1 早稲田大 31
2 日本大 19
3 中央大 18
パチンコホール
1 日本大 86
2 早稲田大 49
3 慶應義塾大 47
宗教
1 国学院大 35
2 大正大 28
3 駒澤大 22
病院
1 久留米大 224
2 日本大 182
3 日本医科大 161
診療所
1 久留米大 711
2 長崎大 491
3 東京医科歯科大 477
全体の1位はやはり各種調査と同様に日本大、以下慶應義塾大、早稲田大と続く。東大は16位。ただ年商1000億円以上の企業になると、東大は1位、上場企業になると3位となる。慶應義塾大は年商100億円、上場企業でそれぞれ1位となっている。
工学部、生産工学部、理工学部にそれぞれ土木工学科を抱える日本大学がゼネコンではダントツの1位となるなど、6業種で1位を占めた。
早稲田はマスコミに強いと古くから言われるとおり出版社では、ダントツの1位。東大の1位は銀行1業種だけとなっている。
法律事務所は、中央、東大が現在はトップだが、高齢化が進んでいる業種でもあり、今後は早慶あたりと入れ替わる可能性もある。
ちなみに、久留米大の付属中高は大学への内部進学は少ないが名門で進学実績も全国トップクラス。孫正義氏(中退)、弟の泰蔵氏、堀江貴文氏をはじめ著名人を多く輩出している。J