海外資産の相続が申告漏れ前年から6倍、東京では1件平均3億円

 国税庁は平成25年事務年度の相続税の申告漏れ総額が3087億円(前年度3347億円)で、実地調査1件あたりでは2592万円(同2741万円)といずれも減少した。しかし、海外資産の相続については、申告漏れ総額が26億円から6.2倍の163億円に大幅な増加となった。件数も113件から124件と増加した。

 国内の相続の非違については、各国税局ともに減少の傾向にあるが、海外資産については、東京国税局管内をはじめ大幅な増加となった。

 海外資産の申告漏れ総額は163億円で、前年26億円と比較すれば6.2倍に。非違案件1件あたりの申告漏れ額平均は、1億3146万円で、前年の2327万円から5.6倍となっている。

 特に東京国税局管内に限っては、非違案件1件あたりの申告漏れ額は、3億340万円で、前年3497万円からは実に8.7倍になった。

 全国の海外資産の相続については、資産で最も大きいのは現金・預貯金で、地域は北米が最多だった。

 国税庁は今後も租税協定を締結している国の税務当局との連携を行い、相続人と被相続人の資産状況の把握に努めていく考え。

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