英金融大手HSBCホールディングスがプライベートバンキング部門が、富裕層顧客に対して脱税ほう助の疑いで当局が捜査に着手している問題で、英国在住者によるジャージー島の口座を閉鎖したことがわかった。
HSBCは目的などを明らかにはしていないが、警察当局のこれまでの調査では、ジャージー島の口座は麻薬取引関連などの犯罪に関するものもあるとされ、今回の措置は渦中にあるHSBCによる自主規制だと見られる。
ジャージー島は英王室領で、ドーバー海峡にある小さな島。英国やEUなどの政策統治の下にはない。タックスヘイブンとしても知られ、小さな島に多くの銀行が進出している。
HSBCは世界中の著名人らが匿名口座を作り、脱税指南をしていた疑いがもたれている。スチュワート・ギルバートCEO自身も、500万ポンドを、パナマ籍の会社名義の口座を香港に開設し、そこを経由してスイスに資金を移動させていたことを、ザ・ガーディアンによって暴露されている。
主にアジアの顧客も同じようなスキームで勧誘されているものと見られている。
◆参考◆ HSBC脱税ほう助は、ただの香港経由スイス移し?