円建て23%増、日本の商業用不動産投資額

 2015年第1四半期の世界の商業不動産投資額は、前年同期比4%増の1480億ドルで、日本は6%増の129億ドル(円建てで23%増の1兆5400億円)に上ることが、不動産サービス大手JLLの調査結果で明らかになった。2015年の世界の商業用不動産投資額の見通しは、7400~7600億ドルと見ている。

 2015年第1四半期は12四半期連続で1000億ドルを突破。特に、アメリカ大陸の投資額は、前年同期比18%増の730億ドルとなっている。アジア太平洋地域の投資額は前年同期比3%増の240億ドル、ヨーロッパ、日本、オーストラリアの投資活動は増加しているものの、近年ドル高の影響を受けドル建ての投資額は伸び悩んでいる。

 日本は、J-REIT市場で2月にケネディクス商業リート投資法人が資産規模約808億円で上場したり、日本リート投資法人が1月に31物件を約768億円で取得を決定し、保有資産規模が倍増するなどの動きがみられた。

 また、目黒雅叙園や東京スクエアガーデン、青山ビルディングなど大型オフィスの取引もあり、投資額は前年同期比で大幅な増加となった。海外投資家による投資額が全体投資額の30%を占め、全体投資額、海外投資家による投資額ともに2008年以来の高水準となった。

 また、同社の14年第4四半期に公表した賃料の上昇は、東京、NY、ロンドン、香港などはそろそろピークに近づいており、タイミングの見極めも必要な時期に入ってきている(下図参照)。


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