米名門病院クリーブランド・クリニックがマクドナルド締め出し

 米名門医療機関のクリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)は、病院構内に入っているファーストフード大手マクドナルドが退去すると発表した。9月18日で退去するが、病院内のフードコートの地図上からすでに名前は消えている。

 クリーブランド・クリニックは1921年創立の非営利医療機関で、USニュース&ワールドレポートが選ぶベストホスピタルでは上位の常連でもある名門。特に心臓疾患の治療と研究では世界的に有名で、心臓科は1位の常連でもある。そのため、患者は米国内だけではなく国外からも訪れる。

 その名門クリニックのフードコート内には、サブウェイ、スターバックス、寿司店なども入居しているが、マクドナルドについてはここ数年にわたって退去を求めてきたのだという。そうなると入店させる経緯が不明ではあるが、近年は、病院でも患者と職員に健康的な食事を勧めていることもあり、高カロリーな食事として厄介者扱いになっていたということか。確かに、病院の施設内で見かけることはないようだ。

 米マクドナルドは健康志向が広まってからは客足が遠のき、今年第2子半期(4~6月期)の売上高は前年同期比9.5%減の65億ドルで、純利益も12億ドルと減少。人気の低迷が依然として続いている。ただ、クリーブランド・クリニックはマクドナルドだけを標的としていたわけではなく、他の店舗でも糖分やカロリーについての配慮を求めていたのだという。

 ちなみに、マクドナルドはたとえば日本国内では同社の財団が病院と共同で、小児入院患者の付き添い家族の滞在施設であるドナルド・マクドナルド・ハウスを建設するなどしている。

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