全国のアノ長者の年収は? 孫、アパ、史上最強の沖縄投資家…

 高額納税者の公表がが2004年分を最後に取りやめとなったために、現在の公開資料から推測するしかないが、いま最もイケイケな経営者であるアパグループの元谷外志雄氏43億円、軍用地長者・竹野一郎氏24億円など、写真週刊誌FLASH10月27日号が独自取材を基に推定年収を公表している。

 言うまでもなく最も多いのは、ソフトバンク社長の孫正義氏で、200億円。こちらは上場企業からの配当収入を受けているのは公表どおりだが、元谷氏はアパが非上場企業のためにわかりにくいが、43億円となっている。これまでに自身が取材で語っている範囲で推察すれば、直近のグループ売上高は1000億円を突破している模様だ。

 新宿・歌舞伎町など都心に次々にホテルをオープンさせ、また、横浜・馬車道の用地を167億円で落札し、不動産業界関係者からは「あまりにも無理筋な落札額で、不動産デベロッパーはどこも入札から降りざるを得なかった」という声も出ているくらいで、最も勢いのある経営者でもある。2020年度にホテル部門だけで売上1200億円を目指しており、目下の勢いは止まらないだろう。

 また、記事中には興味深い点がいくつかある。その一つが北海道で、同地と言えば、ニトリHD社長の似鳥昭雄氏が有名だが、北海道財界のドンである伊藤義郎氏が26億円として、大富豪の似鳥氏の16億円を上回っているのだ。

 伊藤氏は札幌駅前に約4000坪の広大な土地を所有するが、一部を昨年売却しており、少なくとも25億円以上の売却益が生じているのではないか、としている。地元では伊藤氏がザ・エスタブリッシュメントであり、典型的な地方の名士だ。


嘉手納基地
 米軍基地地主の存在が百田尚樹氏の「みんな六本木ヒルズに住んでいる」という妄言によって脚光を浴びる格好となったが、その代表的な存在である沖縄土地住宅会長の竹野一郎氏の年収も24億円と健在だ。

 同社の売上高は約29億円だが、その多くが嘉手納基地などの軍用地料ではないかと見られている。その同基地内に110万坪の土地を所有している模様で、元本保証で年利3%、税率軽減、管理要らずという史上最強の投資が継続される限り、ファミリーは繁栄し続けるだろう。

 ちなみに、国税庁が発表したの2013年分(14年申告)の確定申告者の納税状況によれば、年収100億円以上も全国で18人出ており、ほとんどが株長者、不動産長者だという。株高の現在は、経営者以外は捕捉しにくい世相でもある。

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