日本の富裕層ピラミッド 上位14人、下位200万人

 2015年の日本の富裕層人口は約212万人であることが、クレディ・スイスの「グローバル・ウェルス・レポート 2015」で明らかになったが、各種データを基に、富裕層ヒエラルキーをまとめた。トップは14人、最下層は200万人というピラミッドを形成している。


 まず、この調査は有価証券などの換金性の高い金融資産だけでなく、アートなどの動産や、不動産も資産として含んで集計している。日本は資産1000万円以上の人は5079万人、1億円以上の人は約212万人となる。富裕層は全人口の約2%にあたるが、2020年には現在の212万人から69%増加し359万人になる見通し。

 世界の富裕層人口は3371万7000人で、ここで定義している上位層となる資産5000万ドル以上の超富裕層は12万3800人になる。そのうちの2468人は日本人となる。日本の富裕層ヒエラルキーの分布は次のようになる。

◆資産別分布人数と主な構成プレイヤー(敬称略)

・1000億円以上      14人(15人)
柳井正、孫正義、三木谷浩史

・500億円~1000億円未満  33人(36人)
稲盛和夫、國分勘兵衛、金沢要求

・100億円~500億円未満   702人(806人)
石橋寛、宮内義彦、多田勝美、ビートたけし、イチロー

・50億円~100億円未満   1719人(2029人)
秋元康、鳩山由紀夫、鳩山邦夫、マックスむらい、松浦勝人

・10億円~50億円未満    3万7169人(4万5463人)
ダルビッシュ有、浜崎あゆみ

・5億円~10億円未満   9万1969人(11万4518人)
多数

・1億円~5億円未満 199万4004人(256万4942人)
多数
()内は前年2014年

 資産50億円以上にそれほど大きな変動はなく、50億円以下で毎年大きな動きが出ている。特に変動しやすいのは最下層の1億~5億円で、日本には約200万人いるが、こうした調査では、その時々の為替、株価といった要因で1億円以上にも以下にもなりえる。

 国情は違うものの、英ファミリーオフィス大手オラクルキャピタルの調査結果によると、富裕層の中で富裕層だと見られる資産額は1億ポンド(約184億円)は必要だという。この階層の中に入るために上っていくよりも、この階層を上っていく方がしんどい。

 ちなみに、日本全体の成人の中での資産分布の割合にすれば次のようになる。
1億円以上        2.0%
1000万円~1億円未満   46.7%
100万円~1000万円未満  42.3%
100万円未満       9.0%  

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