トイレットペーパーで決定的な差が出る富裕層

 高所得者と低所得者では買い物の仕方が異なり、前者がお金が貯まる購入方法であるのに対して、後者はお金を減らしていく購入方法を取っているることが27日、米国の調査結果によって明らかになった。米ミシガン大学ビジネススクールのYesim Orhun教授の研究班の調査結果による。

 購入方法だが、浪費や計画性の無さということによるものではなく、金銭的に余裕があるかどうかという点が購買行動に現れて、それが金銭的な差になっているということがわかった。つまり、バルクで購入できる機会を多く持っている高所得者は、常によりよい条件でバルク買いをすることが可能であり、その要素が最も大きいという結果になった。高所得者の安値拾い、低所得者の高値掴み、が背景にあるという。


 この調査では、調査会社ニールセン社のデータを使用し、10万世帯の生活用品、とりわけ誰もが購入の必然性がある上に商品による価格差が比較的小さい家庭用トイレットペーパーを選んで、その購買行動による差を見た。このデータでは、所得要素で見ており、資産規模はわからないため、厳密には富裕層が対象となっているかどうかはわからない。

 一般的に主な節約の方法としては、高ブランドではないものを買う、ダブルではなくシングルを買う、セール時にまとめ買い、ポイント●●倍の時に買うなどが思い浮かぶ。他にも方法があるだろうが、すべての選択肢を組み合わせて購入できれば最高の効果を生むことになるだろうが、この選択肢をいかに多く取ることができるかどうか。そこで両者に差が生じている。

 フードスタンプ受給者や、低所得者は各月の最初の方にセールなどで購入する場合が多く見られるという。そのために、それ以降にさらに良い条件のセールがあったとしても残額が足りないために断念することになる。それに対して高所得者は金銭的にも余裕があるために、最も良い条件での購入が可能となりやすい。金銭的に恵まれている方が、最良な機会を待つことができるという意味で強いということだ。

 過去にNBAダラスマーベリックスのオーナーの大富豪マーク・キューバン氏が語ったところでは、最も効率の良い投資方法は、生活用品のバルク買いであると答えている。これだけで30%以上の節約効果があるとしており、相当な費用対効果が望めるという。最も有利な条件のセールでどれだけバルク買いできるかどうか。支出を抑えるポイントがそこにあることを示している。

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