「ビキニCA」女性創業者が東南アジア初の女性大富豪に

 航空機内でのキャビンアテンダントのビキニショーなどでも知られる航空会社「ベトジェットエア」創業者グエン・ティ・フォンタオ氏(45)が、東南アジアで初の女性大富豪になる見通しであることが、ブルームバーグビリオネアインデックスで明らかになった。年内には香港、シンガポールなどの海外株式市場での新規株式上場(IPO)を目指しており、個人資産は10億ドルを超える見通しだという。

 フォーブスによると、ベトナでは唯一の大富豪として、同国最大の財閥ビングループ会長のファム・ニャット・ブオン氏(48)がいる。資産総額は17億ドル。また、ナイトフランクの調査によると、ベトナム人の資産1億円以上の富裕層は2015年時点で1万2100人、100億円以上の人は28人となっており、フォンタオ氏は未上場企業のために資産が把握しにくく、現状ではこの100億円以上というカテゴリーの中に入っていると見られる。東南アジアの女性では夫や先代からの相続によらない、初めての自力によるセルフメイドのビリオネア誕生となる。

 フォンタオ氏は出生などの経歴は明らかではないが、明らかになっているところでは、ロシア経済アカデミー、モスクワ国際関係大学などで博士号を取得し、ベトナムのコマーシャルジョイントストック銀行でCEOなどを歴任しており、銀行畑を歩んできた。航空会社のほか、ホーチミンで不動産デベロッパーなども経営する。ベトナムの航空業界は、はナショナルフラッグ企業であるベトナム航空が圧倒的なシェアを握っているが、同国初のLCCとして2007年に立ち上げ、11年からベトジェットエアの就航を開始している。

 新興企業ながら、ビキニを着用した客室乗務員が機内でダンスやサービスを行うなどのキャンペーンで、国内外でも名前を知られる存在になった。ビキニ姿の乗務員が搭乗するTVCMを製作したが、批判が大きすぎてお蔵入りに。しかし、それだけに懲りずに実際にフライトでも、ビキニの乗務員がサービスを行うなど政府から罰金を命じられる始末に。しかし、シンガポール便の就航記念で再びビキニキャンペーンを行うなど、話題に事欠かない。

 同社は今後は海外便のを積極的に新規開拓していく方針を打ち出しており、ハノイ、ホーチミンの株式市場ではなく、香港株式市場やシンガポール株式市場などを視野に海外市場へのIPOをもくろむ。

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