ビットコイン、毎年恒例「1月の下げ」は想定内

 1月16日夜、相場に悲鳴がこだました。その日、下落の続いていたビットコインがさらに下落、1ビットコインあたり1万ドルを割るレベルまで肉薄したのだ。取引所によっては、1万ドルを下回ったところもある。

 ここ最近、仮想通貨取引に関して規制強化の動きがあり、それが下落の原因であるかのように、最近仮想通貨に参入した投資家の間では言われている。

 それは違う。実は1月のビットコインの下落は、毎年の恒例行事のようなものだ。「January Dip(1月の下げ)」と呼ばれ、ビットコインが今のように盛り上がるはるか前、2015年頃から、1月中旬に大きく値を下げている。2015年は14日、2016年は16日、2017年は12日から13日にかけて起こり、今年も同じ時期に発生した。
 下の過去3年間のチャートでもっとも低い金額を示しているのが「January Dip」だ。


2015年1月のビットコイン価格(コインマーケットキャップより)


2016年1月のビットコイン価格(コインマーケットキャップより)


2017年1月のビットコイン価格(コインマーケットキャップより)

 1月の下落がなぜ毎年ほぼ同じ時期に起きているのか、理由は不明だが、毎年その後価格は持ち直している。

「過去の記録がない」とよく言われる仮想通貨だが、ある程度検証できるデータ、情報は整ってきている。
 投資家は乱高下に一喜一憂せず、過去のデータや情報を根拠に、冷静に市場を見極めることが大切だ。

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