投資ファンドとはどういう意味?ファンドの種類や公募と私募の違いをわかりやすく解説!

目次

投資ファンドとはどういう意味?運用の仕組み

投資ファンドとは、多くの人からお金を集めて、集まったお金を金融商品などで運用してお金を増やす仕組みです。運用はファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家が担当し、運用で増やしたお金は分配金として投資家に分配されます。

運用会社はまとまったお金を運用することで、運用に成功すると莫大な利益が得られます。一方で投資家としては、資産運用の専門知識がなくても投資のプロのファンドマネージャーに運用を代行してもらえるので、資産を大きく増やせる可能性があります。

なお、投資ファンドにはいろいろな種類がありますが、一般的には投資信託のことを「ファンド」と呼ぶことが多いです。ただしこの記事では、投資信託だけでなく、ヘッジファンドや不動産ファンドなども投資ファンドに含めて解説します。

投資ファンドの公募と私募の違い

投資ファンドには、公募ファンドと私募ファンドがあります。両者は資金の集め方などが異なるため、公募ファンドと私募ファンドの違いを知っておくことが大切です。それでは、公募ファンドと私募ファンドの違いを紹介します。

項目 公募ファンド 私募ファンド
代表的な商品 投資信託インデックスファンド不動産ファンド ヘッジファンド
対象の投資家 どなたでも購入可能 一部の富裕層
最低購入金額 100円〜 1,000万円〜

公募

公募ファンドとは、50人以上の不特定多数の投資家から広くお金を集めるファンドです。投資信託が公募ファンドの代表的な商品で、投資信託は「公募投信」とも呼ばれます。投資信託は銀行や証券会社で100円~の少額の資金で購入できます。

多くの投資家に購入してもらうために、公募ファンドは宣伝活動を積極的に行います。投資信託はテレビコマーシャルやネット広告などでもよく宣伝されており、銀行や証券会社の窓口でも営業活動が行われます。

また、公募ファンドは不特定多数の人からお金を集めるため、投資家保護の観点から当局の厳しい規制を受けます。規制の内容は金融商品取引法で細かく定められており、懲役や罰金などの罰則規定も設けられています。

私募

私募ファンドは50人未満の投資家を対象に販売されるファンドです。また、投資のプロである機関投資家のみに販売されるプロ専用のファンドもあり、こちらも私募ファンドとして取り扱われるケースが多いです。

また、私募ファンドの代表的な商品としてヘッジファンドがあります。最低購入金額が1,000万円からであるため、一部の富裕層だけが購入できます。

このように私募ファンドは購入できる人が限定されるため、公募ファンドのように積極的な宣伝活動は行われません。ヘッジファンドは投資家に直接営業をするケースが多く、投資助言会社を通して紹介されることもあります。

また、公募ファンドのように不特定多数の人からお金を集めることはないため、当局からの規制は比較的緩く、ファンドマネージャーはいろいろなテクニックを駆使することが可能です。そのため、私募ファンドは運用に成功すると資産を大きく増やせる可能性があります。

投資ファンドのメリット

投資ファンドのメリット

投資ファンドで資産運用をすると、以下のようなメリットが得られます。

分散投資になる

投資ファンドでの資産運用は、分散投資になり資産運用のリスクを低減できることがメリットです。投資ファンドは投資家から集めた資金をいろいろな金融商品に分散して運用するため、投資ファンドを購入することで分散投資ができます。

また分散投資の反対の概念は集中投資ですが、集中投資をすると損失が発生したときに損失が拡大して大損することがあります。分散投資をしておくと、ある金融商品で損失が発生した場合でも、他の金融商品の値上がりで損失をカバーできます。

運用のプロに任せられる

投資ファンドは運用のプロに任せられることが大きなメリットです。投資ファンドの運用を担当するファンドマネージャーは資産運用の専門家であり、いろいろなテクニックを駆使して投資家から集めた資金を増やします。

つまり、資産運用が始めての方や投資の専門知識がない投資家の方でも、投資ファンドを購入すると簡単に資産運用を始められます。運用のプロに任せることで、経験や知識が乏しい素人が運用するよりも利益を出せる可能性が高いです。

幅広い金融商品に投資できる

投資ファンドは種類が豊富で、投資信託だけでも6,000種類近くの商品があります。投資対象は国内の債券や株式だけでなく、世界中の債券や株式が投資対象になっており、幅広い金融商品に投資できます。

また、投資ファンドにはハイリスク・ハイリターンのものからローリスク・ローリターンのものまであり、リスク許容度や投資目的に応じて好みのファンドを選べます。このように幅広い選択肢の中から銘柄が選べることは、投資ファンドのメリットです。

投資ファンドのデメリットやリスク

投資ファンドのデメリットやリスクとして、以下のようなことが挙げられます。

手数料が高い

投資ファンドは手数料が高めになるのがデメリットです。投資ファンドの手数料が高くなる理由は、投資ファンドはプロのファンドマネージャーが運用を担当するため、ファンドマネージャーに支払う報酬などの費用がかかるからです。

また公募ファンドの場合は、運用会社や販売会社などの関係者が多く、それぞれの関係者に対して手数料の支払いが必要になります。なお、公募ファンドは広告宣伝費を回収しなければならないことも手数料が高くなる要因です。

自分の意思で商品を選べない

投資ファンドの運用はファンドマネージャーが行うため、投資家は自分の意思で金融商品を選べないことがデメリットです。どの金融商品で運用するかはファンドマネージャーが決め、投資家は運用会社の運用方針に口を出すことはできません。

仮に運用に失敗して損失が発生した場合も投資家の自己責任であり、運用会社に損害賠償請求することはできません。自分で金融商品を選んで資産運用をしたい場合は、投資ファンドは不向きです。

私募ファンドは購入ハードルが高い

私募ファンドは購入ハードルが高いことがデメリットです。ヘッジファンドの場合は最低購入金額が1,000万円からなので、100円から買える投資信託のように誰でも購入できるわけではありません。

また、私募ファンドは積極的な宣伝活動を行わないので、どのように購入できるのかがわかりにくいです。信頼できる人からの紹介がないと購入できない場合もあり、私募ファンドは公募ファンドのように気軽に購入することはできません。

投資ファンドの種類一覧

投資ファンドはいろいろな種類があり、自分に合っているものを選んで購入することが大切です。投資ファンドの種類は以下のようなものがあり、それぞれのファンドの特徴や仕組みを紹介します。

投資信託

投資信託は代表的な投資ファンドで、6,000種類近くの商品が販売されています。ローリスク・ローリターンの国内債券型ファンドやハイリスク・ハイリターンの外国株式型ファンドなど、豊富な商品の中から自分に合った商品を選べます。

最近はスマホアプリで100円からという金額で気軽に購入できるようになっており、資産運用が初めての人にとっては最適な金融商品です。なお、投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドがあり、仕組みや運用方針が若干異なります。

インデックスファンド

インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動する仕組みの投資信託です。日経平均株価などの値動きに連動するため、投資が始めての方でもわかりやすく、投資の入門の金融商品として最適です。

インデックスファンドは、基本的に該当する指数と近しい銘柄を組み合わせるため、運用の手間が省けます。そのため手数料が比較的安く、中には販売手数料がかからないノーロードファンドもあります。

また、インデックスファンドの中には証券取引所に上場しているものがあります。そのようなインデックスファンドは ETF(上場投資信託)と呼ばれ、株式と同じように売買できます。

アクティビストファンド

アクティビストファンドは、投資家から集めた資金である特定の上場企業の株式を購入し、企業価値を高めるための提案を行う投資信託です。いわゆる「物言う株主」のことで、企業価値が高まって株価が上昇すると株式を売却し、売却益を投資家に分配します。

アクティビストファンドが購入する株式は業績が低迷している低位株が多く、企業価値を高めることに成功すると膨大な利益が得られる可能性があります。ただし、流動性が低く、投資信託のように気軽に売却することはできません。

不動産ファンド

不動産ファンドは、投資家から集めた資金で複合商業施設やホテル、マンションなどの投資用不動産を購入する投資ファンドです。家賃収入などの利益を、投資家に分配する仕組みになっています。

投資家は少ない資金で不動産投資ができ、通常の不動産投資のような管理・運用の手間もかかりません。

なお、不動産ファンドは不動産小口化商品とREITに分けられます。不動産小口化商品とは、複数の投資家が出資割合に応じて不動産を共有する形式のファンドで相続税対策に最適です。REITについては次で詳しく解説します。

REIT

REIT(リート)は不動産ファンドの一種で、不動産投資信託とも呼ばれます。不動産小口化商品とは仕組みが異なり、投資信託の一種であることがREITの最大の特徴です。REITは上場投資信託なので、証券会社や銀行、ネットバンク、ネット証券で気軽に購入できます。

また、不動産小口化商品は簡単に売却できませんが、REITは取引時間中は好きなタイミングで自由に売買できます。そのため、少ない資金で手軽に不動産投資をしたい方は、不動産小口化商品よりもREITの方が向いています。

インフラファンド

インフラファンドは、投資家から集めた資金を太陽光発電設備などのインフラに投資する投資ファンドです。インフラファンドは証券取引所に上場しており、証券会社の窓口やネット証券で気軽に購入できます。

また、インフラファンドは他の金融商品と比べると利回りが高く、5~6%程度の高利回りが期待できます。ただし、金利上昇リスクやインフレリスクがあり、固定価格買取期間が終了すると売電価格急落リスクが発生します。

ヘッジファンド

ヘッジファンドは私募ファンドの一種で、リスクを回避しながら年利10%以上の絶対収益を目指せる投資ファンドです。優秀なファンドマネージャーが運用を担当し、相場の状況に関係なく日経平均株価などのベンチマークを上回るパフォーマンスが期待できます。

ただし、ヘッジファンドを購入できるのは1,000万円以上の金融資産がある一部の富裕層に限られ、富裕層の間では高い人気を誇ります。ヘッジファンドで資産運用ができる機会があれば、資産を大きく増やせる可能性があります。

ヘッジファンドについて詳しく知りたい方は「ヘッジファンドとは何かわかりやすく紹介!意味や仕組み、投資戦略を簡単に解説!」をご覧ください。

投資ファンドの選び方

投資ファンドの選び方

投資ファンドの選び方のポイントは以下の通りです。

自分の資産運用目的に合った商品を選ぶ

投資ファンドは自分の資産運用目的に合った商品を選ぶことが大切です。例えば、時間をかけてじっくりと老後資金を作りたい方は、インデックスファンドなどの低リスク型ファンドを中心にした分散投資が向いています。

また、リスクを取っても短期間で資産を増やしたい方は、外国株式型投資信託などの高リスク型ファンドやREITなどの割合を増やした分散投資が適します。さらに、相続税対策をしながら資産運用をしたい方は、不動産小口化商品などが最適です。

なお投資商品を選ぶ際は、必ず複数の商品を選んでポートフォリオを組み、分散投資をすることが極めて大切です。ある特定の投資ファンドだけを集中投資するのは危険であり、市況が悪化すると大損することがあります。

過去の運用実績を参考にする

投資ファンドを選ぶ際は、過去の運用実績を参考にして選ぶようにしましょう。過去の運用実績が良好なファンドは将来的にも利益を出せる可能性が高く、過去の運用実績は投資ファンドを選ぶ際の目安になります。

ただし、過去の運用実績が良くても、今後も100%確実に利益を出せるとは限らないため、過去の運用実績だけを判断材料にするのは禁物です。

また、過去の運用実績は最低でも3年間の実績や当時の相場状況を調べるようにして、短期間の運用実績だけを参考にしないようにしましょう。

証券会社や銀行などの窓口では、新発売されたファンドを勧めてくる場合がありますが、営業マンのセールストークを鵜呑みにするのは禁物です。新しく販売が開始されたファンドは過去の運用実績が全くわからないので、初心者は手を出さない方が賢明でしょう。

リスクや手数料も確認しておく

投資ファンドを選ぶ際は、あらゆる投資ファンドはリスクがあることを知っておきましょう。国内債券型投資信託などはローリスク・ローリターンのファンドですが、元本割れを起こすリスクはゼロではありません。

また、外国株式型投資信託やインフラファンドのような投資ファンドはハイリスク・ハイリターンであり、高い利益が期待できる反面、相場の状態によっては大損するリスクがあります。ハイリスク・ハイリターンの投資ファンドを選ぶ際はリスク対策が不可欠です。

なお手数料が高い投資ファンドでは、利益が出ても高額な手数料で実質利益が低くなることがあります。投資ファンドを選ぶ際は手数料も確認しておき、実質利益がどの程度になるのかをシミュレーションしておきましょう。

投資ファンドの中でも実績のある海外ヘッジファンドに興味がある方は?

ここまで見てきた通り、一口に投資ファンドといってもその種類はさまざまです。公募ファンドと私募ファンドの2つに分けられるほか、投資先も商品によってさまざまです。株や債券などの金融商品から、不動産や実商品に投資をするファンドもあります。

この記事を読んでいる方の中には、運用予定額が1,000万円以上であり、運用実績のあるヘッジファンドに投資したいと考えている方もいるでしょう。そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。

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